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Fumiko Saburi | CalligraTalk

 佐分利史子 カリグラトーク

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『Sleeping Beauty』 ヴァリエーション


あっというまに一週間が経ってしまいましたが 15日(日)に観てきましたIBC『眠りの森の美女』、悪の精カラボスが特に印象に残りました。 出てきた瞬間に空気が変わり、振り向く動作だけで惹きつけられる。 とにかくカッコよかったです。
一方で、そうなんだよな、ああいうものを見せられるのが「プロ」だよなあと考え込みます。
どの世界でも同じ。

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20150215-a.jpg
さて欧文タイトルのヴァリエーションです。 まずは文字レイヤー、ベタ塗り。これだけで絵になるよう意識しました。

20150215-b2.jpg
半透明+輪郭。 ベタ塗りだとわかりませんが、こういう効果を期待して筆跡の通りにアウトラインを取ってありました。

20150215-f.jpg
そして、“ポワポワ”レイヤーを重ねたバージョン。 このお話をいただいたとき、世界観をうかがって頭に広がったイメージは、ナウシカの “水がきれいなら、腐海の植物は毒を出さないの” というシーン。 なので、これはスプラッタじゃなくてポワポワ、文字から伸びる線は、フローリッシュじゃなくて蔓(つる)です。

それぞれオープニング映像、印刷物、グッズと展開されていました。
個人的には映像の最後、タイトル文字がパキパキパキと消えていくところが好きでした。



(余談)
カリグラファとして独立する以前、私はわりと長いあいだ 「文字と絵の境目」 を探るような取り組みをしていました。 例えば、

20070505-1.jpg
公園で W を見つけて

20070505-2b.jpg
f と l も見つけて

20070505-3.jpg
風に吹かれてサワサワサワ・・・

20070505-4.jpg
草で breeze って描いたの~とか・・・


それはもう楽しくて仕方がなかったのだけど、思うところあってその方向を封印し、伝統的なカリグラフィ文字をきちんと書くという、真逆の方向に仕切り直しました。
時期としては2008~2009年。そのあたりの過渡期はとっても辛かった。

思うところ・・・というのは、そういう抽象的な方向で食べていける力は私にはないと感じていたこと、逆に、読める字をきちんと書く方向のほうが本当は性に合っていると感じていたこと。 挫折しての方向転換ではあるけれど、仕方なく読める字を書くわけではなくて、しっくりくる方向に修正するという意味での判断でした。

辛かった・・・というのは、そんな経緯で、遠回りをしたのかなという気持ちがあったこと。 最初から読める字をきちんと書く作風に集中していたら、と。 そして、あんなに楽しかった 「文字か絵か」 遊びが、方向転換することで自分の積み重ねにならず、ただの思い出になってしまうのか・・・と。 どちらの方向でも作品がまとまらなくなって本当に苦しかった。

それが最近、あの時期の訓練が、思いのほか今に繋がっていると感じていて。
今回のような世界観重視の文字制作も、その一つです。
たまたま伝統的なカリグラフィのゴシック体でできているけれど、私はナウシカの地下室にいる植物を描いたつもりで。 ある意味 「字と絵のあいだ」 だと思うんですよね。

意を決して180度の方向転換だと思っていたのが、そうでもなかったというか。
封印していたものが自然に出てきた Sleeping Beauty、そういう意味で一つの手がかりとなりました。


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Author:Fumiko Saburi
東京在住のカリグラファです
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